2019年には、Human Rights Campaignが発表した「LGBTQが最も働きやすい企業(100% Corporate Equality Index)」で再び高く評価されました。 イートンはこの評価において、4年連続で満点を獲得しています。この評価基準は、「差別のない企業ポリシー」、「雇用上の手当」、「LGBTQのダイバーシティとインクルージョンに対する組織的能力と説明責任の実証」、「LGBTQの平等に対する公的なコミットメント」、「責任ある市民活動」の5つのカテゴリで構成されています。
この分野で成功するには、すべての従業員が学び、成長し、健康になる機会を持てるような、インクルーシブで安全かつ魅力的な職場を作る必要があります。これを実現するため、イートンはインクルージョン・イートンリソースグループ(iERG)を後援および推進しています。2019年には、これらの従業員主導のリソースグループはメキシコや中国にも広がり、1万人以上の従業員が参加しました。
リーダーシップにダイバーシティをもたらすことは、グローバルな優先事項です。イートンは2019年には、エグゼクティブおよびマネージャーの役割を担う女性と米国のマイノリティの数をそれぞれ6%と8%ずつ増やしています。
インクルージョンとダイバーシティを実現する4つのグローバルな重点分野は以下のとおりです。
インクルージョン・イートンリソースグループ(iERG)は、共通の目的、関心、背景を共有する従業員のつながりを築きます。これら8つのiERGは、違いを受け入れ、すべての従業員の参加を促す、友好的でインクルーシブな職場環境を構築します。
インクルージョンERGは、従業員が連携したり、メンタリングや専門的能力開発を提供したり受けたりする場です。さらに、iERGは、新規従業員にイートンの企業文化を紹介することで、従業員のエンゲージメント、満足度、定着率を高め、維持するのに役立ちます。
8つのiERGは、過去1年間で10%以上の成長を遂げ、メキシコや中国にも広がり、現在では60ヵ国10,300人以上のメンバーで構成されています。
WAVEとENGAGEのiERGはグローバルベースで運営されており、120以上のローカルグループがあります(これらはmyWAVE、myENGAGEと呼ばれています)。米国では「Veterans iERG」が、軍人や支援する同盟国のメンバーにサービスを提供しています。2016年には、当社は米国でさらに3つのiERGを立ち上げました。アジア系アメリカ人の従業員を支援する「SOAR」、黒人、アフリカ系アメリカ人、その他の有色人種の従業員を支援する「iConnect」、ヒスパニック、ラテン系アメリカ人の従業員を支援する「#VAMOS!」です。また、北米のレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーのiERG(Eaton Pride)を立ち上げ、2018年にはこれをメキシコやヨーロッパにも広げました。enABLE iERGは、身体的、精神的、感情的な能力に対する認識を高め、障がいのある従業員を支援する環境を整えることに重点を置いています。2018年に設立された「enABLE iERG」は、2019年にアメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アジアに拡大しました。
これらのiERGは、優先事項の特定、企業文化を変革するための障壁の打破、ビジネスプロジェクトへの参加、人材を引き付けて維持、育成するためのイニシアチブに関与するうえで役立ちます。これらの活動には、オンラインセミナー、講演、ストレッチアサインメントプロジェクト、交流会、エグゼクティブとの円卓会議などがあります。
そして、iERGは変革エージェントとしての役割を果たします。
当社は、iERGがイートンにもたらした功績を誇りに思っています。iERGの活動は、世界各地の何千人もの従業員の注意を引き付け、勇気を与えています。
イートンのメンタリングプログラムも、イートンの多様な人材を育成し、支援するためのリソースです。正式なメンタリングプログラムは、メンターとメンティーのペアによる相互プロセスとして構築されており、従業員の短期的および長期的なキャリア志向に沿った特定の人材開発ニーズに焦点を当てています。
iERGとメンタリングプログラムは、イートンの目指すべきゴールをサポートし、メンタリング、教育、人材開発の機会を通じて、インクルーシブな職場環境を構築します。さらに、イートンのグローバルインクルージョン評議会と4つの地域インクルージョン評議会が設定した戦略と目標を支援します。
2014年には、すべてのリーダーを対象に、1日がかりのリーダーシップ体験Valuing Inclusion& Diversity at Eaton-The Power of Perspectives(VID)をグローバル展開しました。それ以来、5,800人以上のリーダーがこの体験に参加して、個人的な偏見に対する気づきを得て、インクルーシブなリーダーシップスキルを身につけ、インクルージョンの文化を推進することを目指しています。参加者からは、これは目からうろこの体験であり、自分の意識改革につながったという意見が出ています。リーダーは、無意識の偏見から意識的なインクルージョンへの変革を支援、促進する目的で作成された「Moment of Choice」ツールを利用することで、VIDでの学習を強化することができます。
効果的にワークライフバランスを取ることは、従業員の共通の悩みです。また、世界中で共働きやひとり親家庭が増えている現在、イートンの文化は、仕事、家庭、自分のやりたいことのバランスを取ることができるように従業員を支援するものでなければなりません。フレキシブル勤務ソリューションとインクルーシブプログラムは、最高の人材を引き付けるための競争力を維持し、さまざまな状況下にある従業員がイートンにとどまるよう促します。
2019年末時点で、900人以上の従業員が、米国で34ヵ所、米国外で20ヵ所以上の拠点で「フレキシブルワークソリューション」プログラムに参加しています。フレキシブル勤務ソリューションには、コンプレストワークウィーク、リモートワーク、ジョブシェアリング、パートタイム勤務、フレックスタイム、テレワークなどがあります。これらのインクルーシブプログラムは、最高の人材を雇用して維持し、競争力を維持するというイートンの目標実現に役立ちます。
中小企業をはじめとする多様な企業は、雇用を生み、革新的なソリューションを提供することで経済の活性化に大きく貢献しています。このような企業がイートンとのビジネスを求めて競合することは、イートンとコミュニティの両方に利益をもたらすと考えています。Office of Supplier Diversityは、全米の中小企業やマイノリティ、退役軍人、女性が事業主である企業の中から、パートナーとなりうる企業を特定するための取り組みを継続的に行っています。
マイノリティ、女性、退役軍人が事業主である多様な企業とイートンとの合計支出額は、2019年の米国におけるサプライヤ支出の33%を超え、計8億2,900万ドルがマイノリティ、女性、退役軍人が事業主の企業へ支払われました。 2019年には、イートンは計19億ドルの商品とサービスを、小規模および多様なサプライヤから購入しています。 マイノリティが事業主である企業からのイートンの購入額は1.5%以上、女性が事業主である企業からの購入額は 14%以上、退役軍人が事業主である企業からの購入額は9%以上増加しています。イートンにおけるサプライヤのダイバーシティについては、 こちら をご覧ください。